危険な関係 2012
『四月の雪』などのホ・ジノが監督を務め、18世紀にピエール・コデルロス・ド・ラクロが発表したフランスの古典小説を映画化した恋愛劇(英語題: Dangerous Liaisons)退廃的な1930年代の上海を舞台に、危うい恋のゲームに深入りする3人の男女の関係をドラマチックに描写する。名うてのプレイボーイをチャン・ドンゴン、彼と同類の女性実業家をセシリア・チャン、貞淑な未亡人をチャン・ツィイーが好演。アジアのトップスター共演のめくるめく体験に酔いしれる。
1931年の上海。莫大な資産を持つ富裕層がパーティに明け暮れる享楽的な生活を送っていた。女性実業家のジエユー(セシリア・チャン)と裕福なプレイボーイのイーファン(チャン・ドンゴン)は、今日も人の心をもてあそぶ悪巧みをしていた。ジエユーは自分を捨てた男が年端もいかない少女と婚約したことが許せず、少女を寝取って欲しいとイーファンに持ちかける。しかし百戦錬磨の彼が目を付けたのは、亡き夫の遺志を継ぎ奉仕活動をしている貞淑なフェンユー(チャン・ツィイー)だった。 2人は、イーファンが彼女をベッドに誘い込むことに成功すれば、ジエユーはイーファンのものになり、失敗したらイーファンの土地がジエユーのものになるという淫らで恐ろしい賭けをする。そして危険な恋愛ゲームの幕が切って落とされた。(C)2012 Zonbo Media
〔参考〕映画化作品
- 危険な関係(1959年、フランス)
監督はロジェ・ヴァディム、主演はジェラール・フィリップ、ジャンヌ・モロー。舞台は現代パリの上流社会。 - 華麗な関係(1976年、フランス)
再びヴァディム監督で映画化。主演はシルヴィア・クリステル、ジョン・フィンチ、ナタリー・ドロン。DVD2005年。 - 危険な関係(1978年、日本)
藤田敏八監督が舞台を日本に置き換え映画化。主演は三浦洋一、宇津宮雅代。DVD未発売。 - 危険な関係(1988年、アメリカ)
ハリウッドで映画化、出演はグレン・クローズ、ジョン・マルコビッチ、ミシェル・ファイファー、キアヌ・リーブスほか、アカデミー脚色賞などを受賞している。 - 恋の掟(1988年、イギリス・フランス合作)
監督はミロス・フォアマン、主演はアネット・ベニング、コリン・ファース。 - クルーエル・インテンションズ(1999年、アメリカ)
舞台を現代のアメリカに移し、登場人物も高校生中心に置き換えた。 - スキャンダル(2003年、韓国)
主演はペ・ヨンジュンで、舞台を李氏朝鮮後期の両班社会に置き換えた。 - 危険な関係(2012年、中国・韓国)
監督はホ・ジノ、出演はチャン・ドンゴン、チャン・ツィイー、セシリア・チャン。舞台は1930年代の上海に置き換えられた。